月経が来る前の「黄体期」は、卵巣の黄体から分泌されるエストロゲンとプロゲステロンによって子宮内膜の肥厚が維持され、受精卵が着床できる状態になります。そして受精卵が着床するとHCGが分泌されますが、そうでないと黄体が刺激されずエストロゲンやプロゲステロンの分泌は減少し、血中から消失してくことになります。その後、これらのホルモンの作用がなくなるため子宮内膜が維持できなくなり出血が始まります。これが月経のメカニズムです。
つまり、エストロゲンやプロゲステロンを内服薬で追加すれば、月経の始まりを遅らせられることがわかります。当院ではエストロゲンとプロゲステロンが一緒含まれるホルモン剤を処方していますので、旅行や大事な予定がある時は早めにご相談下さい。なお、月経を遅らせるためには、生理予定日の5~7日前より内服を開始する必要があります。